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機能性低分子有機ゲル化剤の開発

目的

ゲルは様々な分野で利用されている優れた材料である。その多くは高分子であるが、最近、低分子有機ゲルが注目されている。低分子化合物は精密な分子設計が可能であり様々な機能性の導入が比較的容易である。

概要

最近、当研究室では熱応答発光性低分子ゲルを開発した。この化合物は、ゾル状態ではほとんど発光しないが、ゲル形成に伴い著しい発光強度増大を示す。これは低分子の自己会合に伴う凝集が分子運動を抑制し発光強度および量子収率の増大を引き起こしたと考えられる。現在、発光部位の検討を進めている。
ある種の化学物質の添加(化学刺激)に伴いゾルーゲル相転移が起こる低分子ゲル化剤を開発した。左図ではフッ化物イオン/BF3・OEt2の添加による可逆的化学刺激応答性ゲルである。この他に、選択的な金属イオン応答性ゲルも開発している。
特定の物質のみを取り込みゲルを形成する化合物の開発を行っている。左図では、βーCD誘導体が特定の物質を取り込みゲル化する。このゲルは熱可逆的ゾルーゲル相転移を起こすため、温度に応答する形でβーCDに取り込んだ物質の放出が可能である。また、その放出温度(Tgel)は導入する置換基により調整可能である。

代表者、担当組織

伊藤 和明

担当学部

工学部

連絡先

itokazu@yz.yamagata-u.ac.jp

このプロジェクトを支援

山形大学基金(学部等への支援)
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