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好白蟻性昆虫の多様性と進化

目的

シロアリの巣に住む好白蟻性昆虫の種多様性の解明、および寄主シロアリとの共進化の進化的背景の推定

概要

シロアリの巣にはシロアリではない昆虫も住んでいます。これらは好白蟻性昆虫と呼ばれ、シロアリ社会への適応のために特殊な形態や行動を発達させています。また、一般的に、それぞれの好白蟻性昆虫は1種のシロアリを寄主とするため、長い時間をかけて寄主シロアリと共に分布拡大や種分化を経験してきたと考えられます。しかし、このような好白蟻性昆虫と寄主シロアリの共進化について調べられた例は、非常に限られています。その原因の1つに、多くのシロアリが地中や倒木の中などの隠蔽的な環境に生息しており、研究に用いる材料を得るのが難しいことが挙げられます。このことはまた、好白蟻性昆虫の新種が現在も数多くの見つかる要因でもあります。そこで本プロジェクトでは、好白蟻性昆虫の種多様性を解明するとともに、寄主シロアリとの共進化の歴史を推定することを目的として研究を行っています。シロアリは熱帯地域に多くの種が分布しており、好白蟻性昆虫の種多様性も熱帯地域に集中しています。しかし、熱帯地域は森林面積の減少が著しく、これに伴いシロアリや好白蟻性昆虫も多くの種が絶滅の危機に晒されていることが危惧されます。そのため、熱帯地域に分布する生物の種多様性を解明し、生物間の相互作用を理解することは急務であると言えます。

好白蟻性ハネカクシ(左)と寄主シロアリ(右)

東南アジアに生息するアシナガシロアリ (右) を寄主とする好白蟻性ハネカクシ (左)。好白蟻性ハネカクシは、寄主シロアリとよく似た外見に進化している。

代表者、担当組織

金尾 太輔

担当学部

理学部

連絡先

kanatai1225@sci.kj.yamagata-u.ac.jp

このプロジェクトを支援

山形大学基金(学部等への支援)
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